書籍「壊れた脳 生存する知」
4月に父が脳溢血で倒れて、現在は高次脳機能障害となりリハビリに励んでいます。
父はやっと一人で寝返りができるようになったものの、まだ立ったり歩いたりが出来ない状態です。手の動きも良くないのですが、食事の時にはスプーンより箸のほうが上手につかえます。不思議なことに普段は手を自分の思った所まで動かすのに苦労しているのに、何かが落ちそうになった時などには、手が素早く動き物を支えることができます。
しかし、しゃべることはまともなこともあったり、古いことをまるで現在のことのように話したり、数時間前のことを覚えていなかったりとまるで認知症のような症状ですが医者に言わせると高次脳機能障害だということです。
認知症と高次脳機能障害の違いがよく解らないというと、理学療法士の方が山田規畝子さんの書かれた「壊れた脳 生存する知」という本を紹介してくれました。
整形外科医の著者が、脳内出血から高次脳機能障害になってしまった自らの体験を基に患者の立場から症状を説明されています。
いくら医者と言えども他人の脳がどう考えているか、外の世界がどう見えるかなんて解らないので、高次脳機能障害になった本人の内側からのレポートはとても説得力があります。
認知症と高次脳機能障害の違いは、おかしな自分がわかるかわからないかのようです。
2006年にテレビドラマ化されていたようですが、見たような気もするし、見なかったような気もするし。結局、高次脳機能障害が身近ではなかったため見たとしてもボーっとしてみていたのでしょう。
家族や知人に高次脳機能障害の方がいられる場合は、どのように接したらよいかが良く解かるのはもちろん、将来自分が高次脳機能障害になった場合にも自分の状態を把握し、どんな心構えでリハビリに望んだらよいのか参考になるでしょう。(覚えていればですが)
人間の脳って凄いんです。一部機能しなくなっても補完できるように発達するんですね。
私の脳は発達が止まっているように思えるのですが。
この本の詳細は山田規畝子さんのHPで!
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