生まれてから57年間、関門海峡を渡ったことが無かったのに、ここ半年で電車のトンネル、自動車のトンネル、人道、関門橋とたて続けに渡る機会がありました。
小倉から自動車トンネルで下関に渡り、帰りは人道を歩いてみました。

ここが下関、壇ノ浦の近くにある人道入口です。
壇ノ浦といえば源氏と平家の決戦の場、海峡の岸には戦いの像があります。

人道の通行は人は無料、自転車、バイクは20円ですが、徴収する人がいる訳でもなく料金箱に入れるだけです。
ここからエレベータに乗り一気に60m下まで降ります。

人道の上が自動車道となっています。
さあ、ここから780m歩けば門司に着きます。

ここが本州側山口県と九州側福岡県の境目です。

ここを歩いている人は地元の人達が多いようで、買い物帰りやウォーキング中の方達とすれ違いました。そしてバイクを押している方も。

門司側の入口はこんな感じ。
両方の入口のエレベータを降りたところのホールにスタンプが置いてあり、両側のスタンプを押して指定された旅行案内所等に持って行くと「関門TOPPA 記念証」が貰えるそうです。
私は下関側で押し忘れ、門司側で気づいたのですが、もう1往復する元気が無く記念証はあきらめました。

門司側を出るとすぐ前に「和布刈(めかり)神社」があります。
和布刈とはワカメのことで、毎年大晦日から元旦にかけての深夜に神社の前でワカメを採り神社に奉納する和布刈神事が行われることから名づけられたそうです。
この神社は松本清張の小説「時間の習俗」に出てくる神社で、とても印象に残っていて一度訪れてみたかった場所です。
小説では下関側からこの和布刈神事のかがり火が見えるとなっていましたが、関門海峡の幅がよく解らず想像の域でしたが、実際に見て納得しました。

ここがワカメを刈るところでしょうか?

和布刈神社から門司港までは歩いて行くつもりで海沿いを歩いていると、レトロ列車「潮風号」の発車アナウンスが聞こえてきました。
潮風号は土日祝日の運転だと思っていたら、ちょうど春休み中なので運行していたようです。これはラッキーと思い飛び乗りました。
そしてもう一つラッキーだったのは、列車が走り出して気づいたのですが、私の歩いていた方向は門司港と反対方向だったのです。

この列車は門司港駅と和布刈を結んでいます。
路線距離は2.1㎞、速度15㎞、レールゲージは1067の狭軌です。
途中のトンネルでは客車の天井に絵が写し出される演出もありました。

出光美術館前に寄ってみようと思い終点の手前の「出光美術館前」で下車し、美術館に行ってみると残念ながら改修中で展示は近くのビルに一時移転していました。

とりあえず古い倉庫を改造した外観だけ写真に収めました。
この1週間後、また下関に出張があり、今度は関門大橋を渡ることができました。

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